千葉県技術管理課・千葉県建設技術協会・地盤工学会千葉県グループ合同講習会報告
平成23年11月22日、土木技術職員の技術の向上と知見の習得を図る目的で上記の講習会が千葉県教育会館で開催されました。本講習会は(社)地盤工学会千葉県グループの協賛により毎年開催されています。
参加人数は約300名でした。
開会挨拶をする葉建会長の荒木部長。
次に東京大学 東畑 教授による
「液状化防災技術の現状と今後の展望」の講演がありました。
内容は、
【今回の震災の特徴】
・ 広域・多発の被害:互いに連関して緊急対応が困難になった。
例:交通・物流経路が被災して、東北で燃料不足。
・ 原発・放射能の問題が巨大:対策が長期かつ巨額。個人の資産の被害が大きい。
【液状化発生のメカニズム】、液状化の事例等の説明がありました。
【復旧・復興に向けて 技術的課題】
・非塑性シルトを多く含む砂の液状化の判定方法
・来るべき東海・南海連動巨大地震に向けて、地震荷重をどのように評価するのか
:震動の強さ及び震動時間の長さ
・液状化ハザードマップの改良
・各施設に、どれほどの耐震力(耐震性能)を要求するのか?
等々について丁寧な説明がありました。
講演で、液状化が最近、頻繁に発生している事例を聞いてその恐ろしさと被害の大きさに驚きまた、土木構造物の弱点等を再認識する大変有意義でかつ役立つ内容でした。
次に、
千葉県生物多様センター 浅田 様
「河川、道路、港湾管理など公共事における希少生物、外来生物対策」
の講演がありました。
内容は、生物多様性ってなに? 法的背景、社会資本整備との関連、絶滅危惧生物への対策、外来生物への対策の説明があり、今後、道路、河川等を計画、施工する場合の、希少生物の生態系保全方法等について、事例等を用いて具体的な説明がありました。
講演を聞いてその内容はとても
実践的で解り易く、今後このような問題に直面した場合、今回の内容を参考にして
環境保全に配慮した計画・工事が実行できる
と考えます。
今回の講習会には千葉県、関係団体、市町村、地盤工学会から多数の参加者を集め、熱気あふれる講習内容でした。
以上
会場風景
記; 地盤工学会千葉県グループ(池)