平成27年度 地質調査講習会(地質調査の方法と計画)報告
公益財団法人 千葉県建設技術センター
平成27年度 地質調査講習会(地質調査の方法と計画)報告
平成27年7月22日(水)、7月23日(木)の二日間にわたり、地質調査に関する表記の講習会が公益財団法人千葉県建設技術センター分室において開催されました。
一昨年に続くもので、朝9時半から夕方4時半まで灼熱の陽気の中、熱心な講習会でありました。
講師陣は一般社団法人千葉県地質調査業協会が担当し、基礎から専門まで、下に示すように内容豊富なカリキュラムでありました。なお、二日間となったのは聴講希望者が多数となるため、二日に分けたというものでした。
70名×2日予定;欠席者もあり、合計136名が参加しました。ちなみに、聴講者は千葉県及び市町村の若手技術者です。
講習会に先立ち、(公財)千葉県建設技術センター企画指導課 技術指導班・小川昌弘副主幹より講師紹介、そして日程等の説明がありました。
小川副主幹
同様に、二日目は島原善信課長が担当されました。
島原課長
その後暑い中、朝から夕方まで、長時間にわたる講習が始まりました。カリキュラムは次の通りです。午前中は基礎的な内容、午後から少し専門的な講義内容となっています。
<カリキュラム>
平成27年度 地質調査講習会
(地質調査の方法と計画)
1.千葉県の地形・地質
2.机上からの地形・地質の推定と活用
以上、中村 雄兒 担当
3.地質調査でよく用いられる原位置試験
4.土質の基礎
5.土質定数の求め方とその利用
以上、熱田 和敏 担当
6.モデル調査事例による調査の計画(計画から調査数量計上まで)
以上、高橋 高志 担当
7.地質調査業務の一般的な構成
以上、熱田 和敏 担当
8. 理解度確認テスト
サイトの活用例
熱田講師
調査機器の詳細説明
高橋講師
モデル事例
地質リスク説明図
(地質調査「ボーリング」不足で支持地盤不確定→マンション傾斜変位)
今回は、地質調査の基礎から専門的な話まで、6時間の講習でした。熱暑のこの時期、熱心に聴講する若手技術者の姿に将来の土木技術を継承するという強い意志を感じます。
また、講義終了後には個別の質疑応答の場を設け、多数の質問や相談が寄せられました。
特に、実際の業務や企画、計画に関する真剣な質問が多く、(講師陣も大変でしたが)頼もしく感じた次第です。なお、受講生は市町村が80名、県の若手技術者が56名でした。
近年、官庁への入庁技術職員は学生時代に工学系の講義を受講することが少なくなっています。特に、環境関連の講座が増加し、土質工学系の講座が全くない学校もあります。
こうしたことから、官庁幹部の危機意識もあり、土木技術を基礎から学ぶ重要性が叫ばれています。地質調査は建設基盤整備のもっとも基礎の部分であり、設計施工に多大の影響を与えるものであり、若い技術者が学ぶこうした研修会は価値のある活動であると感じました。
なお、こうした機会をいただき、一般社団法人千葉県地質調査業協会として、公益財団法人千葉県建設技術センターはじめ、関係各位様に厚く御礼を申し上げる次第です。
2015/07/24(金)
一般社団法人千葉県地質調査業協会技術委員会