謹賀新年 2022.1.1
「技術の継承をめざして」
新年あけましておめでとうございます。
皆様方におかれましては、健やかに新春をお迎えの事とお慶び申し上げます。
また旧年中は、当協会の活動に対しまして格別のご指導、ご鞭撻を賜りました事、心より厚く御礼申し上げます。
昨今、地球温暖化の影響とされる異常気象による豪雨災害や、首都直下型地震等の天災が危惧されています。
災害に強い県土を目指すため、当協会員一同地質調査業務の重要性を認識し、日々、技術の意識を高めるべく、精進しております。
令和三年度、千葉県からの緊急災害要請が数十件ありましたが、日ごろからの準備が功を奏し、迅速に対応することができました。一時的な事象とは捉えず、今後もしっかりと災害に対応出来るよう、備えてまいります。
また、若手の育成にも力を入れ、技術を繋いでいく必要があります。
しかしながら昨年度から猛威を振るっている新型コロナウイルスの影響により、様々な若手育成の機会が失われています。今年度に措きましては毎年開催されていた若手公官庁職員向けの地質講習会も中止せざるを得ませんでした。新しい年を迎え新型コロナウイルスの収束を切に願うとともに、若手・ベテラン問わず、技術者が学べる場を広げていけるよう試行錯誤していく次第です。
また、現場技術者の不足が大きな課題となっています。不足の背景には、現場技術者の高齢化と若手の現場離れがあります。特に若手の現場離れは深刻であり、地質業界のみならず、建設業界全体が抱える大きな問題です。
その理由としては、いわゆる3Kの印象が強く、魅力を感じづらい現状があると思われます。大きな視野で見てみると世界と日本の賃金の水準は、日本がここ20年の間ほぼ横ばいなのに対し、その他先進国は右肩上がりに上昇しています。
これを踏まえるとまずは、生活に安心を持てる賃金体制の再構築が必要であり、また、福利厚生等を充実させるなど働きやすい環境を整備していくことで課題解決につながっていくものと考えます。
最後に、皆様方には、今後ともより一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げるとともに、ますますのご健勝とご活躍をご祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
令和4年 元旦
一般社団法人千葉県地質調査業協会
会長 田野 秀夫